今回ご紹介いたしますのは、兵庫県姫路市にお住いのお客様からのご依頼です。
ご依頼品はルイ・ヴィトンのシステム手帳ですが、折り曲げる部分の上下の糸がほつれただけでなく、ダミエの表面が縫い目辺りまで欠けて無くなってしまっています。
システム手帳に限らず財布でも、同じように折り曲げる部分が割れたり裂けたり、欠けて無くなってしまったり…という方は多いと思います。
またダミエだけでなくモノグラムその他、ヴィトンの表面に使われている合成皮革は、使い方によっては古くなってくると固くなり、上記のような症状が出ます。
お客様が送って下さった写真はこちらです。
分かりにくいですが、下の画像の赤丸の部分が、縫い目まで無くなってしまっています。
別の角度からの写真です。
折り曲げる部分でなければ、ほとんど分からないように修理をする事も可能ですが、折り曲げる部分となればそうはいきません。
それでこの場合は、表面から革を充てるなどして傷を隠すとともに補強する感じになります。
今回はダミエの柄に革のサイズを合わせて仕上げてみました。
こんな感じです。
横から見ると…
それほど違和感なく仕上げられたのではないでしょうか。
そしてこれは、表面のダミエをめくって、ダミエのみに縫い付けて、裏側には縫い目が出ないように仕上げます。
あまりに酷い状態になると、充てる革の部分が大きくなり、格好よく仕上げるのが難しくなりますので、傷んできたなと思ったら出来るだけ傷が浅いうちに、早めに修理をしておきましょう!
そうすれば、まだまだ使い続けられると思います。
【お願い】上記フォームからお問い合わせ頂く際、ご自身のメールアドレスをお間違えの無いようご記入下さい。時々、送信できずに戻ってきてしまうメールがあります。修理が必要でお困りだと思うと、なんともやるせない気持ちになります…