相変わらず沢山のご依頼を頂きましてありがとうございます。
取っ手修理のご紹介が続いてしまいましたが,岐阜県多治見市にお住いのお客様からのお問い合わせです。
「実家の母に頼まれたカバンで、母が言うには「この取っ手を使って頂いて、本来より短くなっても良い」との事でした。以前、近所の人?に持ち手の根本をミシンで縫って頂いたらしく…その為にカバン取っ手がミシン縫い目から千切れて来た感じです。本来のシャネルのこのカバンの取っ手の画像も添付しておきます。見積り、宜しくお願い致します。」
頂いた写真はこちらです。
まずは全体の写真…
次に修理が必要な部分の拡大写真…
持ち手の付け根が千切れてきていますね…
裏側は完全に切れてしまっています…
持ち手を取り外して,切れている辺りでカットします。
付け根4ヵ所とも同じようにカットして,オリジナルの形と同じように整えて再び取り付けることになります。
とは言え持ち手の根本には2つずつ,シャネルのマークが入ったカシメ金具(小さな丸い金具)で固定されていますね。
その金具は,一般に普通の修理屋さんでは再利用できないと言われる可能性もあるので要注意です。
しかしK's factoryでは再利用しますので,シャネルのマークが再利用しないと行けませんので,傷付けないよう丁寧に取り外します。
持ち手の端の部分の形を整えて,フチの黄緑色の塗装も同じ色を作って塗ります。
そしてシャネルの金具を元通り使用して固定するとこうなります。
付け根部分を拡大して撮った写真はこちらです。
しかし,根元のシャネルのマークが入った金具,しっかり元通り再利用しています。
持ち手の革が全体的に劣化しているわけでは無く付け根部分が切れてきた場合は,長さに余裕があるならこのように根本だけをカットしてつなぎ直せば,オリジナルの持ち手をそのまま使って修理をする事が出来ます。
言われないと修理をしたことが分からないように仕上がりますね。
ご家庭のミシンや糸で縫い付けたりしますと,このお客様のバッグのようにその部分から切れてしまったりしますと短くなったり,余分の時間やお金もかかりますので,どうぞ手を加えずに最初からご相談ください。
ご利用をお待ちしております。
【お願い】上記フォームからお問い合わせ頂く際、ご自身のメールアドレスをお間違えの無いようご記入下さい。時々、送信できずに戻ってきてしまうメールがあります。修理が必要でお困りだと思うと、なんともやるせない気持ちになります…